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犬の痒みに効く薬とは?
動物病院で使われるかゆみ止めの種類と効果を解説

「犬のかゆみに使う薬って、何が違うの?」
「同じ痒み止めでも種類が多くてよく分からない」
病院で勧められるかゆみの薬、よくわからないまま飲ませるのは不安ですよね。
実は、犬のかゆみに使われる薬はそれぞれ作用するポイントが全く異なるため、症状や原因に応じて適切に使い分けることが重要です。
この記事では、犬のかゆみに使うお薬について、効く仕組み(作用機序)と役割を解説します。
犬のかゆみはどこで起こるの?
痒みは単に皮膚の表面で起こっているわけではなく、体内のさまざまな反応が関与しています。
炎症や免疫反応によって放出された物質(サイトカインなど)が神経を刺激し、その刺激が脳に伝わることで「かゆい」と感じます。
痒みの薬はそのような「痒みの経路」を抑える薬として、皮膚科の診療になくてはならない存在です。
主な痒み止めのお薬
① 炎症・免疫を広く抑える薬
ステロイド(プレドニゾロンなど)
炎症や免疫反応をまとめて抑制するお薬です。
非常に効果が高い反面、副作用も出やすい薬です。
短期間でも「水をよく飲む・おしっこが増える・食欲が増える」といった変化が見られることがあります。
長期間使用すると、皮膚が薄くなる・感染しやすくなる・糖尿病のリスクが上がるなどの影響が出るため、基本的には短期間での使用が推奨されます。
② かゆみの信号をピンポイントで止める薬
オクラシチニブ(アポキル®︎)、イルノシチニブ(ゼンレリア®︎)
JAK阻害により、IL-31などのかゆみに関わる因子をピンポイントでブロックするお薬です。
即効性があり、現在のかゆみ治療の中心となるお薬です。
比較的安全性の高い薬ですが、まれに軽い嘔吐や下痢などの消化器症状が見られることがあります。
免疫の働きを一部抑えるため、わずかに感染しやすくなるリスクがありますが、ステロイドと比べると副作用はかなり穏やかで、長期使用しやすいのが特徴です。
ロキベトマブ(サイトポイント®︎)※注射薬
IL-31をピンポイントで遮断する月に1回の注射薬です。
注射薬で、全身的な副作用はほとんど報告されていない非常に安全性の高いお薬です。
まれに注射した部分の軽い腫れや、一時的な元気・食欲の低下が見られることがありますが、多くの場合は問題なく使用できます。
かゆみの原因となる物質だけをピンポイントで抑えるため、他の薬に比べて体への負担が少ないのが特徴です。
③ 免疫反応をコントロールする薬
シクロスポリン
T細胞の働きを抑え、慢性的な炎症を抑制するお薬です。
使い始めの時期に、嘔吐や下痢などの消化器症状が見られることが比較的多い薬です。
長期的には、歯ぐきが腫れる・毛が増える・感染しやすくなるといった変化が出ることがあります。
効果が出るまで時間がかかるため、導入期にはステロイドなど他の薬と併用することが多いです。
治療のポイント
かゆみ止めだけで一時的に症状を抑えることはできますが、原因に合わせた治療ができないと症状を悪化させてしまうこともあります。
初期にしっかりと検査をし、原因を特定することがとても大切です。
当院の皮膚科診療について
当院では獣医皮膚科認定医の院長のもと、日頃から皮膚科診療に力を入れています。
「なんとなくかゆそう」な段階でも構いません。
早期にしっかり検査をして原因を特定することで、治療期間や動物への負担を減らすことができます。
まとめ
✔ ステロイド → 広く強力に抑える
✔ アポキル 、ゼンレリア→ かゆみ信号をピンポイントで遮断
✔ サイトポイント→かゆみ信号をピンポイントで遮断する注射薬
✔ シクロスポリン → 免疫を調整
現在は犬のかゆみに対する薬の選択肢が増え、それぞれの症状や原因に応じた治療が可能になりました。
治療の際はしっかりと検査をした上で、正しく治療しましょう。


