症例紹介
脾臓の腫瘍
脾臓はリンパ組織の一つで胃の尾側に位置しています。
脾臓にもがんができることがありますが、脾臓は血液検査だけでは異常を感知することが難しく、
急な体調不良により画像検査を実施した際に見つかることが多くあります。
また脾臓のがんは良性と悪性の比率が50:50と言われており、がんを見つけた時点では良し悪しの判断が難しく、
摘出が必要なものでもあります。
脾臓にがんができていると破裂のリスクが高く、当院でもそのほとんどは破裂により初めて診断され、緊急手術が必要な状況が多々あります。
この子は大型犬で来院時に腹腔内出血を呈しており、非常に危険な状態でしたがすぐに手術をしたことで一命を取り留めました。
しかし、すでにお腹の中に転移巣が認められ、長くの生存は難しい状態でした。
この子は別の中型犬の症例です。同じく腹腔内に出血を一部認めました。
この子は手術後も状態が安定せず、その翌日に輸血が必要となりましたが、無事に退院することができました。
このように脾臓の腫瘍は見つけにくいものであるため、定期的な健康診断などによりレントゲンや超音波検査を実施しておく必要があります。
当院ではこのような緊急手術や輸血にも対応しております。
いつもと違い様子がおかしいと感じられましたらすぐに当院までご相談ください。